
ニードル脱毛(絶縁針脱毛、針脱毛)は、他の脱毛方法では対応が難しい白髪や産毛、日焼け肌、眉周り、ほくろの毛などにも対応できる高い効果が魅力の永久脱毛法です。
しかし、その高い効果と引き換えに『痛み』が気になるという声も多く聞かれます。
この記事では、ニードル脱毛の痛みの強さや原因、痛みを感じやすい部位や人の特徴、さらに痛みを軽減するための具体的な方法について詳しく解説します。
ニードル脱毛(針脱毛)の痛みの強さはどのくらい?
ニードル脱毛(針脱毛)の痛みの強さは、他の脱毛方法と比較して強いと感じる方が多いです。特に、毛穴ごとに1本ずつ処理を行うため、施術中に繰り返し痛みを感じることが特徴です。
痛みの程度は個人差がありますが、『強いチクチク感』や『ピリッとした刺激』を伴うことが一般的です。
さらに、デリケートゾーンや顔などの皮膚が薄く神経が集中している部位では、痛みがより強く感じられる傾向があります。
ただし、痛みを軽減するための麻酔や冷却などの対策を取り入れることで、多くの方が施術を乗り越えています。
痛みへの耐性や肌質によって感じ方は異なるため、事前にカウンセリングで確認すると良いでしょう。
ニードル脱毛(針脱毛)の痛みの原因
ニードル脱毛は、毛穴に針を挿入し電流を流して毛根を破壊することで永久脱毛を実現する方法です。その特性上、他の脱毛方法と比べて痛みが強いとされています。
ここでは、痛みの具体的な種類について解説します。
針挿入時の痛み
針挿入時に皮膚に針を刺すわけではないためそこまで痛みは感じませんが、『チクッ』とした刺激を感じることがあります。
針が毛穴に挿入される際に生じるもので、特に皮膚が薄い部位や敏感な箇所で感じられる傾向があります。
ただし、使用される針は非常に細く、皮膚に直接刺しているわけではないため、多くの人がそこまで痛みは感じません。また、施術者の技術や施術環境によっても痛みの感じ方は変わります。
医療機関では、痛みを軽減するために部位によって麻酔クリームや冷却ジェルを使用する場合もあります。
さらに、針挿入時の痛みは一瞬であり、広範囲を一度に処理するわけではないため、痛みが継続的に続くわけではありません。
電流通電時の痛み
電流通電時には『ピリッ』または 『ビリビリ』とした感覚が特徴的です。痛みは電気熱によるもので、一瞬ではありますが鋭い刺激を伴います。毛抜きで毛を抜くような痛みと表現される方もいます。
特に太い毛や深い毛を処理する際には、出力が高くなるため痛みが強くなる場合があります。また、皮膚が薄い部位や神経が集中している箇所では、敏感に反応する可能性が高いです。
施術後には肌の内側に『ヒリヒリ』とした感覚が残る場合もありますが、一時的なもので通常数時間以内に収まります。
ニードル脱毛(針脱毛)の痛みを感じやすい部位
ニードル脱毛で痛みを感じやすい部位は、皮膚が薄く神経が集中している箇所や、骨に近い部分が挙げられます。特に以下の部位では痛みを強く感じる傾向があります。
- VIO(デリケートゾーン)
- 顔(口周り・おでこなど)
- 乳輪周辺
- 指や足の甲
VIOは非常に皮膚が薄く、神経が多く集まっているため、最も痛みを感じやすい部位です。また、毛が濃く密集しているため、施術時間が長引きやすく、その分痛みを感じる機会も増えるでしょう。
顔の中でも特に口周りや眉間は、皮膚が薄く敏感なため痛みを強く感じる場合があります。特に男性の髭部分では毛が太く、深いため、より鋭い刺激を伴います。
乳輪周辺も皮膚がデリケートで神経が多いため、痛みを感じやすい部位の一つです。毛量は少ないものの、一本一本の処理で刺激を強く感じる場合があります。
指や足の甲など骨に近い部分は、皮膚が薄いため痛みが伝わりやすい部位です。特に指先は神経が集中しているため敏感に反応する場合があります。
ニードル脱毛(針脱毛)の痛みを感じやすい人はいる?
ニードル脱毛の痛みの感じ方には個人差があり、特定の条件や体質を持つ人は特に痛みを感じやすい傾向があります。
以下に、痛みを感じやすい人の特徴です。
- 乾燥肌の人
- ホルモンバランスが乱れている人
- 不安や恐怖心が強い人
- 年齢が若い人
まず、乾燥肌の人は肌のバリア機能が低下しているため、外部からの刺激に敏感になり、針挿入時や電流通電時の痛みを強く感じる場合があります。
また、特に生理中のホルモンバランスが乱れている人は、肌が敏感になるため痛みを感じやすくなります。
加えて、不安や恐怖心が強い人は精神的な緊張によって痛覚が過敏になり、同じ刺激でも強く痛みを感じることがあります。
最後に、年齢が若い人は加齢による痛覚鈍化が起きていないため、痛みに敏感である傾向があります。
ニードル脱毛(針脱毛)の痛みを軽減する方法
ニードル脱毛は効果が高い一方で痛みを伴うことが多いですが、適切な対策を講じることで痛みの軽減が可能です。ここでは、代表的な方法を解説します。
麻酔の使用
麻酔は、ニードル脱毛の痛みを軽減する最も効果的な方法の一つです。医療機関で行うニードル脱毛では以下の麻酔が一般的に使用されます。
- 麻酔クリーム
- 局所麻酔注射
- 笑気麻酔
麻酔クリームは、施術前に皮膚表面に塗布し、ラップで覆って浸透させることで痛みを2〜3割軽減可能です。
塗布後30分〜1時間ほどで効果が現れ、特にVIOや顔などのデリケートな部位でよく使用されます。表面麻酔のため、比較的軽い痛みに対応する際に有効です。
局所麻酔注射は、脱毛部位に直接注射することで即効性があり、大幅に痛みを抑えることが可能です。特に痛みが強い部位や広範囲の施術時に適しています。
一方でクリーム、注射ともに麻酔の薬液自体によって十分電流が伝わらないことも生じるため、結果として効果が落ちるリスクも否定できません。
ただし、注射自体に痛みを伴うため、医師や施術者との相談が必要です。
笑気麻酔は、亜酸化窒素(笑気ガス)を吸入することでリラックス効果を得ながら、痛みへの感受性を低下させます。
吸入後すぐに効果が現れ、不安感を和らげるため、痛みに敏感な方や緊張しやすい方に向いていますが、鎮痛効果には個人差があり、強い痛みには他の麻酔と併用される場合もあります。
また、痛み軽減の度合いはそこまで強くはなく、気持ち悪さや嘔気といった副作用も認められるため使用しないクリニックも最近は多くあります。
その他の対策
麻酔以外にも、以下の方法で痛みを軽減できます。
- 冷却ジェルやアイシング
- 肌の保湿
- 日焼け対策
これらの対策を組み合わせることで、ニードル脱毛の痛みを大幅に軽減し、快適に施術を受けることが可能です。専門家と相談しながら、自分に合った方法で進めてください。
ニードル脱毛(針脱毛)と医療レーザー脱毛の比較
ニードル脱毛と医療レーザー脱毛は、どちらも高い脱毛効果を持つ医療行為ですが、それぞれ特徴や適した用途が異なります。以下の表で比較し、その違いを解説します。
項目 | ニードル脱毛(針脱毛) | 医療レーザー脱毛 |
---|---|---|
施術方法 | 毛穴に針を挿入し電流で毛根を破壊 | レーザーを照射し、熱で毛根を破壊 |
適応範囲 | 白髪・産毛・日焼け肌など、すべての肌質・毛質に対応可能 | 色素が濃い毛(黒い毛)に効果的 |
施術範囲 | 1本ずつ処理するため狭い範囲向き | 広範囲を一度に処理可能 |
痛み | 強い(麻酔が必要な場合も多い) | 中程度(冷却機能や麻酔で軽減可能) |
施術時間 | 1本ずつ処理するため時間がかかる | 短時間で広範囲の施術が可能 |
効果実感までの期間 | 即効性あり、施術後すぐに効果を実感 | 効果が出るまで数日〜数週間かかる |
費用 | 高額(1本単位や時間単位で料金が発生するため) | 比較的安価(部位ごとのパッケージ料金が多い) |
ニードル脱毛は、毛穴ごとに直接アプローチするため、白髪や産毛、日焼け肌など医療レーザーでは対応できないケースにも適しています。
一方、医療レーザー脱毛は広範囲を短時間で処理できるため、全身脱毛や広い部位の施術に向いています。
どちらも永久脱毛効果がありますが、自分の肌質や希望する仕上がりによって選択すると良いでしょう。
ニードル脱毛(針脱毛)のメリット
ニードル脱毛は、他の脱毛方法では対応が難しいケースにも対応可能な永久脱毛法です。その高い精度と効果から、多くの人に選ばれています。
ここでは、ニードル脱毛の主なメリットを解説します。
永久脱毛効果が高い
ニードル脱毛は、毛穴に針を挿入して電流を流し、発毛組織を直接破壊するため、高い永久脱毛効果が得られます。
一度施術した毛穴から再び毛が生えてくる可能性はほとんどなく、FDA(米国食品医薬品局)でも『永久脱毛』として認められています。
永久脱毛の定義については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒永久脱毛の定義について(クレストスキンクリニック医師が解説)
日焼け肌やタトゥー、ほくろの上などの部位にも適しており、確実な結果を求める方にぴったりです。
即効性がある
ニードル脱毛は、施術したその場で処理した毛を抜くため、即効性が高いのが特徴です。
レーザーや光脱毛では、毛が自然に抜け落ちるまで数日から数週間待つ必要がありますが、ニードル脱毛では施術直後からツルツルの肌を実感できます。
短期間で結果を求める方や、結婚式や旅行などのイベント前に気になる毛を確実に処理したい場合に特に適しています。
また、広範囲の脱毛には時間がかかるものの、1本ずつ確実に処理するため、施術後すぐに効果を確認できる点は大きな魅力です。
肌質や毛質に関係なく対応可能
ニードル脱毛は、肌や毛の色に左右されずに施術できる点が大きなメリットです。
レーザー脱毛ではメラニン色素に反応する仕組みのため、レーザーの種類によっては白髪や金髪、産毛には効果が薄いケースがありますが、ニードル脱毛ではこれらの毛にも対応可能です。
また、日焼け肌や色素沈着がある肌でも施術できるため、色黒肌や敏感肌の方にも適しています。
さらに、乳輪周辺やホクロ、タトゥーのある部位など、レーザー脱毛ではリスクが高い箇所でも問題なく施術可能です。
幅広い肌質・毛質に対応できるため、他の脱毛方法で満足できなかった方にもおすすめです。
デザイン性の高さ
ニードル脱毛は1本ずつ処理するため、細かいデザイン調整が可能です。眉毛やヒゲ、VIOラインなど、形状や密度にこだわりたい部位で大きな効果を発揮します。
例えば、眉毛では微細なラインを整えたり、ヒゲでは自然なグラデーションを作ったりすることができます。また、VIOラインでは毛量の調整や希望する形状に仕上げることが可能です。
さらに、他の脱毛方法では難しい部分的な施術にも対応できるため、美容面での自由度が非常に高い点が魅力です。
「ここだけ残したい」「この部分だけ整えたい」といった個別の要望にも応えられるため、自分だけのオリジナルデザインを実現したい方に最適な選択肢といえるでしょう。
ニードル脱毛(針脱毛)が向いている人
ニードル脱毛は、他の脱毛方法では対応が難しいケースに適しています。ニードル脱毛が向いている人の特徴は以下の通りです。
- 白髪や産毛を脱毛したい人
- 眉毛を整えたい、または、アートメイク後などに眉周りを整えたい人
- 日焼け肌や敏感肌の人
- ホクロやアザのある部位を脱毛したい人
- Vラインや眉毛など細かいデザインを整えたい人
- 硬毛化した毛に悩んでいる人
- レーザー脱毛で抜けなかった毛をピンポイントで処理したい人
白髪や産毛はメラニン色素が少ないため、レーザーや光脱毛では効果が得られませんが、ニードル脱毛なら、ほぼ確実に処理できます(もちろんニードル脱毛だからといって100%永久脱毛ができるわけではございませんが、レーザーに比べてかなり高い確率での永久脱毛が可能です)。
また、日焼け肌や敏感肌でも施術可能で、色素沈着や肌質に影響されない点が大きな魅力です。
さらに、ホクロやアザのある部位にも対応可能で、これらの箇所ではレーザー脱毛がリスクを伴いますが、ニードル脱毛なら安全に施術できます。
加えて、Vラインや眉毛などの細かいデザイン調整にも最適で、1本ずつ処理するため理想的な形を実現可能です。
また、レーザー脱毛後に起こることがある硬毛化(太く濃い毛が生える現象)にも効果的で、仕上げとして利用される場合もあります。
医療脱毛と組み合わせて利用するなど、自分のニーズに合った脱毛方法として検討する価値があります。
まとめ
ニードル脱毛(針脱毛)は、白髪や産毛、日焼け肌など幅広い肌質や毛質に対応できる永久脱毛法です。痛みが強いと言われますが、麻酔や冷却などの対策で軽減可能です。
即効性やデザイン性の高さも大きな魅力で、確実な結果を求める方に最適な選択肢です。
クレストスキンクリニックでは、医療レーザー脱毛とニードル脱毛の両方を取り扱っており、それぞれの特性を活かして患者様一人ひとりに最適な施術をご提案します。
特にニードル脱毛は、絶縁針脱毛の研修を修了した医師・看護師のみが施術を担当します。無料カウンセリングも実施中ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
記事監修

- 森口翔 M.D. Ph.D
- 慶應義塾大学医学部卒業
- 慶應義塾大学医学部大学院博士課程修了
- 医療脱毛専門クレストスキンクリニック医師