
ニードル脱毛(針脱毛)は、1本ずつ毛穴に針を挿入して電流を流し、毛根を破壊することで高い永久脱毛効果を得られる方法です。
しかし、その効果をしっかりと得るためには、施術回数や通院期間、注意点を正しく理解することが重要です。
この記事では、「ニードル脱毛は何回で終わるのか?」という疑問に答えながら、必要な回数や期間について詳しく解説します。
また、医療レーザー脱毛との違いや併用するメリットについても触れ、それぞれの特性を活かしたプランニング方法をご紹介します。
さらに、施術前後のケアや痛み対策など、トラブルを防ぐためのポイントも解説します。
ニードル脱毛(針脱毛)は何回で終わる?必要回数と期間
ニードル脱毛は、毛穴に針を挿入して電流を流し、毛根や毛を作る細胞の元となるバルジ領域を破壊することで永久脱毛を実現する方法です。効果が高い一方で、施術回数や期間には個人差があります。
ここでは、必要な回数と通院期間について詳しく解説します。
効果を実感する回数は3〜5回程度が目安
ニードル脱毛の効果を実感し始めるのは、ニードルのみでツルツルを目指すとなると、一般的に3〜5回程度で6割ほどの毛がなくなり効果も実感しやすくなります。
早い人では3回程度で自己処理が楽になり、8回以上施術を受けるとツルツルの肌を目指せます。特に、毛量が少ない方や細い毛の場合は、少ない回数でも効果を実感しやすいです。
一方で、男性のヒゲや濃い体毛のように毛根が深く再生力が強い部位では、10回以上の施術が必要になることもあります(レーザーに比べて圧倒的に効果は高いですが、ニードル脱毛であっても100%効果が出せるわけではございません)。
初回カウンセリングで自分に適した施術プランを確認することが大切です。
1~2ヶ月おきに1~2年程度の通院で完了
ニードル脱毛は、毛周期(成長期・退行期・休止期)に合わせて施術を行う必要があるため、施術間隔は1〜2ヶ月おきが一般的です。
成長期の毛にのみ効果が出せるため、基本的に生え揃ったら施術を行うことが原則にはなります。
通院期間の目安としては、全ての毛を処理するために1〜2年程度かかるケースが多いです。
例えば、2ヶ月ごとに8回通う場合、約1年半必要になります。さらに、男性のヒゲや濃い体毛など再生力が強い部位では、より多くの回数や長期間の通院が求められることもあります。
ただし、毛量によっても施術期間は異なり、元々毛が少ない方や、レーザー脱毛を受けたことがある方は、所要期間が短くなります。
毛周期や施術部位によっても異なるため、自分のスケジュールに合わせた計画を立てましょう。
部位ごとの施術回数例
部位によって必要な施術回数には違いがあります。以下は、これまでレーザー脱毛を受けたことがない方の一般的な目安です。
- 顔(眉下・鼻下など):6~15回
- ヒゲ(男性):10~20回
- VIOライン:8~12回
- 背中・脚:6~10回
これらはあくまで目安で個人差があり、特定の仕上がりイメージが自然な減毛か完全なツルツル肌かによっても必要な回数は変わります。
ニードル脱毛は効果が高く、白髪や産毛など他の脱毛方法では対応しづらいケースにも有効です。
しかし、その分時間と費用がかかるため、自分の希望やライフスタイルに合った計画を立てることが重要です。
毛の本数とニードル脱毛(針脱毛)の処理可能本数
ニードル脱毛の施術効率や必要な時間は、毛の本数や部位によって大きく異なります。ここでは、部位ごとの毛の本数とニードル脱毛で処理できる本数について詳しく解説します。
部位ごとの毛の密度
体の部位ごとに毛の密度や本数は異なります。以下の表は、主要な部位の平均的な毛の本数の目安です。
部位 | 平均的な毛の密度 | 特徴 |
---|---|---|
顔(ヒゲ) | 約40本/cm2 | 密度が高く、特に男性のヒゲは再生力が強い |
腕全体 | 約20本/cm2 | 比較的均一に生えている |
脚全体 | 約30本/cm2 | 太くしっかりした毛が多い |
VIOライン | 約30本/cm2 | 個人差が大きく、太い毛が特徴 |
数字はあくまで目安であり、個人差があります。部位によってはレーザー脱毛で広範囲を処理した後に、ニードル脱毛で仕上げると効率的です。
ニードル脱毛で1時間あたり約100~500本
ニードル脱毛では、施術者の技術や部位によって処理できる本数に差がありますが、一般的には1時間あたり約100~500本を処理することが可能です。
毛の流れや深さ、産毛かどうかなどによってスピードは変わります。
ヒゲやVIOなどの毛が密集している部分は比較的効率よく進み、眉周りや乳輪周辺などの毛穴の方向が不揃いな部分では、処理に時間がかかることがあります。
また、施術中に痛みを感じる場合は休憩を挟むこともあるため、実際に処理できる本数はさらに変動します。
1回の施術で広範囲を短時間で処理することは難しいものの、その精度と永久脱毛効果は非常に高いです。
医療レーザー脱毛との比較
医療レーザー脱毛とニードル脱毛(針脱毛)は、どちらも医療機関で行われる永久脱毛方法ですが、それぞれの特徴や適した用途が異なります。以下に、両者の違いを表でまとめて解説します。
項目 | 医療レーザー脱毛 | ニードル脱毛(針脱毛) |
---|---|---|
仕組み | 黒い色素(メラニン)に反応するレーザーで毛根を破壊 | 毛穴に針を挿入し、電流を流して毛根を直接破壊 |
対応可能な毛質 | メラニン色素がある黒い毛のみ | 白髪や産毛、眉周り、肌の色素の濃い箇所など、全ての毛質に対応 |
施術範囲 | 広範囲を短時間で処理可能 | 1本ずつ処理するため、広範囲の施術には時間がかかる |
痛み | 部位によるが比較的軽度 | 強い痛みを伴うことが多い(麻酔で軽減可能) |
施術回数・期間 | 5~8回程度で完了(1~2年) | 3~8回程度で完了(1~2年) |
費用 | 比較的安価(全身脱毛プランなどでコストパフォーマンスが高い) | 時間単位や本数単位の料金設定が多く、高額になる傾向 |
医療レーザー脱毛は広範囲のムダ毛を効率よく処理したい方に適しており、一方でニードル脱毛は白髪や産毛、眉周り、色素の濃いところ、デザイン性を求める部位に最適です。
両者の特性を理解し、自分の希望やライフスタイルに合った方法を選ぶことが重要です。
また、場合によっては両者を併用することで、効率的かつ効果的な永久脱毛を目指すこともできます。
医療レーザー脱毛と併用するメリット
医療レーザー脱毛とニードル脱毛(針脱毛)を併用することで、それぞれの特性を活かし、効率的かつ高精度な永久脱毛が可能になります。以下では、併用の具体的なメリットについて解説します。
広範囲と細部の両方をカバー
医療レーザー脱毛は広範囲を短時間で処理できるため、全身や大きな部位の毛量を減らすのに適しています。一度に広い範囲を施術できるため、時間や費用を抑えながら全体的な減毛が可能です。
一方、ニードル脱毛は1本ずつ処理するため、眉下やヒゲラインなどの細かい部分やデザイン性が求められる部位に最適です。
医療レーザー脱毛とニードル脱毛の併用により、広範囲のムダ毛を効率よく減らしつつ、細部まで丁寧に仕上げられます。
一番のおすすめは、まずは医療レーザー脱毛で大きく毛を減らしていき、最終的な仕上げにニードル脱毛を行うというやり方です。
白髪や産毛への対応
医療レーザー脱毛は黒いメラニン色素に反応する仕組みのため、白髪や色素が薄い産毛には効果を発揮できません。
一方、ニードル脱毛は毛の色や太さに関係なく、1本ずつ確実に処理できるため、レーザーでは対応が難しい白髪や産毛にも高い効果を発揮します。
特に、顔や首元など白髪が目立つ部位や、細かい産毛が気になる方にとっては、ニードル脱毛が理想的な選択肢となります。
また、医療レーザー脱毛で広範囲のムダ毛を効率よく処理した後に、残った白髪や産毛をニードル脱毛で仕上げることで、より完成度の高い結果を得られるでしょう。
硬毛化への対策
医療レーザー脱毛では稀に『硬毛化』と呼ばれる現象が起こり、生き残った毛が太く濃くなる場合があります。
ニードル脱毛は、毛穴に針を挿入して電流を流し、毛根を直接破壊するため、硬毛化した毛にも確実に対応可能です。
また、硬毛化した部位だけをピンポイントで処理できるため、無駄なく効率的です。
硬毛化は特に背中や肩などの部位で起こりやすいですが、ニードル脱毛を併用すると安心して施術を続けられるでしょう。
完成度の高い仕上がり
医療レーザー脱毛で全体的なムダ毛を減らし、残った細かい部分や特定の部位をニードル脱毛で仕上げることで、高い完成度の仕上がりが期待できます。
特に、自然で美しい形を目指す場合には、この併用が効果的です。
例えば、ヒゲの形を整えたり、眉下の細かい産毛を処理する際には、ニードル脱毛がレーザーでは対応しきれない部分を補完します。
全体的な仕上がりがより滑らかで完成度の高いものとなるでしょう。
費用と時間の節約
医療レーザー脱毛とニードル脱毛を併用することで、施術時間と費用を効率的に抑えることが可能です。
例えば、全身の大部分は医療レーザー脱毛で処理し、残った白髪やレーザーを当てられない眉周りなど、細部のみをニードル脱毛で仕上げることで、無駄な施術を減らしコストパフォーマンスを向上させられます。
また、ニードル脱毛だけで広範囲を処理すると高額になりがちですが、この併用方法なら必要な箇所に絞って施術を行えるため、総合的な費用を大幅に抑えられます。
ニードル脱毛(針脱毛)を受ける際の注意点
ニードル脱毛は高い永久脱毛効果を持つ一方で、施術前後に注意すべきポイントを正しく理解し、準備とケアを徹底することで、トラブルを防ぎながら理想の仕上がりを目指すことができます。
ここでは、ニードル脱毛を受ける際の注意点を解説します。
毛周期に合わせたスケジュール管理
ニードル脱毛の効果を最大限に引き出すには、毛周期に合わせた施術が重要です。
毛は、成長期・退行期・休止期のサイクルを繰り返しており、成長期の毛に施術を行うことで最も効果的に毛根を破壊できます。
ただし、全ての毛が同時に成長期ではないため、生え揃ったタイミング(約1~2ヶ月おきに)での複数回の施術が必要です。また、休止期の毛には効果が薄いため、スケジュールに余裕を持って計画することが大切です。
施術完了までには1~2年かかる場合もあるため、自分のライフスタイルに合った通院計画を立てましょう。
施術前後の肌ケアと準備
ニードル脱毛では施術前後の肌ケアが非常に重要です。
施術前には2~3mm程度毛を伸ばしておく必要がありますが、毛抜きやワックスでの自己処理は避け、電気シェーバーで優しく剃るようにしましょう。
また、施術後は肌が敏感になりやすいため、保湿クリームやジェルで乾燥を防ぎ、赤みや腫れが生じた場合は冷却して鎮静させます。
さらに、紫外線対策も必須であり、日焼け止めや帽子を活用して肌への刺激を最小限に抑えましょう。激しい運動や入浴も控えることで肌トラブルを防げます。
痛み対策を行っているクリニックを選ぶのがおすすめ
ニードル脱毛は、毛穴に1本ずつ針を挿入して電流を流すことで毛根を破壊するため、施術中に痛みを伴うことがあります。
特にVIOなど皮膚が薄い部位では、痛みが強く感じられる場合も少なくありません。
そのため、麻酔クリームや注射の麻酔などは痛み対策にもなりますが、効果が落ちる場合もあるためよくクリニックと相談すると良いでしょう。
また、一度テスト脱毛を受けて痛みの程度や耐性を確認することも大切です。
信頼できるクリニックでは患者一人ひとりの痛みへの配慮が行われており、不安なく施術を受けられる環境が整っています。
さらに、事前カウンセリングで痛み対策についてしっかり相談し、自分に合った方法を提案してもらうと、不安なく施術を受けられます。
こうした配慮があるクリニックを選ぶことで、快適かつ安全な脱毛体験が実現できるでしょう。
まとめ
ニードル脱毛(針脱毛)は、1本ずつ毛根を破壊することで高い永久脱毛効果を得られる方法です。
施術回数は部位や毛質によって異なりますが、効果を実感するには3~5回、ツルツル肌を目指す場合は8回以上、通院期間は1~2年程度で、毛周期に合わせた施術が必要です。
また、医療レーザー脱毛との併用により、広範囲の効率的な処理と細部の丁寧な仕上げができるでしょう。
クレストスキンクリニックでは、医療レーザー脱毛とニードル脱毛の両方を提供し、それぞれの特性を活かした最適なプランをご提案します。
硬毛化してしまってもクレストスキンクリニックで対応が可能なため、安心して施術を受けられるでしょう。
脱毛をご検討の場合は、ぜひ一度ご相談ください。
記事監修

- 森口翔 M.D. Ph.D
- 慶應義塾大学医学部卒業
- 慶應義塾大学医学部大学院博士課程修了
- 医療脱毛専門クレストスキンクリニック医師