自宅で手軽に除毛処理ができる便利なアイテム、除毛クリーム。
除毛クリームの仕組みや成分、肌への影響が気になる方も多いのではないでしょうか。
手軽さや安価さというメリットがある一方、除毛クリームには毛を溶かす成分が含まれているため、肌への負担になってしまっている可能性があります。
この記事では、除毛クリームの仕組みやメリット・デメリットを解説します。
除毛クリームの肌ダメージが気になる場合におすすめの脱毛方法も紹介するので、除毛クリームの使用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
除毛と脱毛の違い
除毛と脱毛は、一見似ているようでその目的と方法に大きな違いがあります。
除毛は皮膚表面の毛を一時的に取り除く処理であり、脱毛は毛根そのものに対してアプローチして永久的または長期的に毛の生えるスピードを遅くしたり、毛を生えにくくする処理です。
これらの違いをきちんと理解することで、自分に合ったムダ毛処理の方法を選ぶことができます。
除毛とは
除毛は、皮膚の表面にある毛を取り除くことを指します。
カミソリや毛抜き、ワックス、脱毛クリームなどを使用する方法があります。
除毛は手軽で速く結果が出るのが特徴ですが、処理しても毛根はそのまま残るため、毛はまたすぐに生えてくる点に注意が必要です。
そのため、除毛は定期的に行う必要があります。
特に夏場など露出が多い時期には、この方法でムダ毛の処理を行う方が多いですが、肌へのダメージや毛が濃くなるといったデメリットが懸念されます。
脱毛とは
脱毛は長期的もしくは永久的に無毛状態を目指すことで、毛根や毛の成長をコントロールしたり破壊することで、毛が生えにくくなるようにします。
この方法には医療レーザー脱毛、光脱毛、針脱毛、家庭用脱毛機を使ったセルフ脱毛などがあります。
脱毛は専門のクリニックやサロンで実施され、一定の期間と費用が必要です。
しかしその効果は長期的で、繰り返しの処理が不要になるなど、長い目で見ると経済的かつ効率的。
また肌へのダメージも少なく、美肌効果が期待できるのも魅力の一つです。
除毛クリームの仕組み・成分って?
ムダ毛の処理方法の一つである除毛クリームはどのような仕組みで毛を溶かしているのでしょうか。
ここでは、除毛クリームの仕組み・成分について詳しく解説します。
チオグリコール酸で毛(タンパク質)を溶かす
除毛クリームに含まれるチオグリコール酸カルシウムは、毛を構成するたんぱく質を分解する力を持っています。
この分解力により、毛が溶けたかのように取り除かれるわけですが、この過程は一瞬で起こるわけではありません。
チオグリコール酸カルシウムがたんぱく質へ作用し始めてから、段階を追って毛が溶けていきます。
このため除毛クリームの指示にある通り、一定時間の放置が必要なのです。
除毛クリームは皮膚が溶ける?
除毛クリームを使う際に、「皮膚も溶けてしまうのでは?」と心配になるかもしれませんが、適切な使い方をすればそのようなことはありません。
除毛クリームは使用する際の放置時間が非常に重要で、この時間を守ることで肌へのダメージを抑えられます。
さらに除毛クリームには肌に優しい保湿成分が配合されているため、適切に使用し、その後のスキンケアをしっかり行えば、肌トラブルを最小限にすることが可能です。
一方でやはり肌自体の細胞もタンパク質であるため、全く肌への影響がないかというとやはりそれなりに刺激や肌への負担がかかってしまいます。そのため試しに一部の部位で行ってみて肌への影響を確認することも重要です。
またアレルギーなどが心配であれば、少量でパッチテストを行うのも一つの方法です。
除毛クリームを使うと毛が濃くなるって本当?
「除毛クリームを使うと毛が濃くなる」という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、これは誤解です。
実際には、除毛クリームは毛を濃くする作用は持たず、毛質や毛量を変化させることもありません。
しかし、毛を処理した後の肌に慣れてしまうと、毛が再び生えてきた時に濃く見えてしまうことがあります。
実際に毛が濃くなっているわけではないので、濃く見えたら再度処理すれば、再び毛の少ない肌に戻ることができます。
除毛クリームのデメリット
除毛クリームは手軽に使える美容アイテムとして人気ですが、いくつかのデメリットが存在します。
肌への負担、特定の部位への使用制限、効果の一時性、そしてパッチテストの必要性が主なものです。
ここからは、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
肌への負担になる
除毛クリームが肌にもたらす負担は無視できません。
除毛クリームには保湿成分など肌に優しいとされる成分も配合されているものの、毛を溶かす成分は肌への刺激になります。
毛と同じく肌もタンパク質でできているため、どうしても肌への負担はかかってしまいます。
その結果、特に敏感肌の人は皮膚の赤み、かゆみ、刺激を感じることも。
また長期間にわたって頻繁に使用することで、肌がダメージを受けやすくなる可能性があります。利用する際には、製品の指示に従い、適切なケアを心がけることが重要です。
顔・VIOなど使用できない部位がある
除毛クリームはすべての部位の脱毛に使用できるわけではありません。
特に顔やビキニライン(VIO)や唇などの粘膜部分などの敏感なエリアは、クリームが強い刺激を与える可能性が高いため注意が必要です。
これらの部位は肌が薄く、より敏感であるため、除毛クリームに含まれる化学成分に対して反応しやすくなっています。
安全を確保するため、除毛クリームのラベルや説明書をよく読み、使用可能な範囲内でのみ使用しましょう。
効果が一時的なため手間と費用がかかる
除毛クリームの使用は確かに手軽で、すぐに結果が見えるというメリットがあります。
しかし毛根自体の細胞を破壊するわけではないため、再び毛が生えてきます。
そのため維持するには定期的な使用が必要で、これが結果的に手間と費用がかさんでしまう原因となるのです。
長期的な解決策を求める場合は、他の脱毛方法を検討する必要があるでしょう。
事前にパッチテストが必要
除毛クリームを安全に使用するためには、事前にパッチテストを行うことが非常に重要です。
パッチテストにより、製品が肌に適しているかどうか、アレルギー反応または過敏症のリスクがないかを事前に確認できます。
これにより、使用後に予期せぬ肌トラブルを避けることが可能です。
除毛クリームのメリット
除毛クリームは、手軽さや安価であることなどのメリットもあります。ここでは、除毛クリームのメリットを5つ紹介します。
すぐにムダ毛を処理できる
除毛クリームの大きなメリットの一つは、すぐにムダ毛の処理が可能であることです。
クリームを塗り、指定された時間待つだけで、簡単にムダ毛を除去できます。
朝の忙しい時間でも手軽に使え、突然の予定が入った際にも、素早く準備できるでしょう。
生えてくる毛がチクチクしにくい
除毛クリームを使った後のもう一つのメリットは、生えてくる毛がチクチクしにくいことです。
剃刀で剃った場合、毛先が尖って生えてくることがあり、強いかゆみや肌に不快感を与えがち。
しかし除毛クリームは毛を根元から溶かすことで、新しく生えてくる毛が柔らかく感じられる傾向にあります。
肌の快適さを保ちつつ、見た目にも自然な仕上がりを求める人におすすめです。
自宅で処理できる
自宅で手軽にムダ毛処理ができるのも、除毛クリームのメリットです。
外出の手間なく、思い立ったそのときに自己処理できます。いつでも自分のペースで美しさを保つことができるため、忙しい現代人に合った選択肢といえるでしょう。
安価で購入できる
除毛クリームは、手頃な価格で購入できることも特徴の一つです。
数百円〜数千円と安価で、ネット通販やスーパーやドラッグストアなどで手軽に手に入ります。
定期的なケアの手間はかかるものの、なるべく安くムダ毛を処理したい場面に向いた方法です。
ただし、安さだけを重視して選ぶと、肌トラブルにつながってしまう可能性も。配合成分や使用可能部位を確認し、肌への負担も考えて選びましょう。
毛の太さに関係なく除毛できる
除毛クリームの配合成分は毛の細さ・太さに影響されることがほぼないため、毛の太さに関係なく除毛可能です。
体の様々な部位に適用可能なため、特定の毛質や毛量を持つ人でも対応できます。
汎用性と利便性を兼ね備えた除毛クリームは、多様なニーズに応える優れた除毛方法です。
除毛クリームがおすすめの人・場面って?
プールや海水浴、さらには露出度の高い服装を求められる場面では、ムダ毛の存在が気になることでしょう。
そんな「明日までにムダ毛をどうにかしたい!」という状況や、脱毛が初めてで不安を感じている人、また限られた予算内でムダ毛処理を行いたいと考える人には、除毛クリームがおすすめです。
除毛クリームは事前の予約や専門的な手続きを要することなく、自宅で簡単に使用できます。
放置時間を守って洗い流すだけでお手入れできるため、忙しい中でもムダ毛を処理可能です。
また初めてのムダ毛処理に躊躇している人や、脱毛のデザインを決める前段階として試したい人にも適しています。
除毛クリームの肌ダメージが気になるなら医療脱毛がおすすめ!
除毛クリームは簡単で手軽に使用できるため、魅力的な除毛方法ですが、肌への刺激やアレルギー反応はどうしても気になる部分でしょう。
除毛クリームによる肌トラブルが心配な人や、お手入れの手間を減らしたい人には、医療脱毛がおすすめです。
高い脱毛効果が期待できるため、長期的に見ても時間とお金の節約につながります。
ここでは医療脱毛のメリットを3つ紹介するので、除毛クリームの肌ダメージが気になる方はぜひ参考にしてみてください。
顔・VIOを含めた全身脱毛が可能
医療脱毛は顔やVIOラインなど、全身のあらゆる部位の脱毛が可能です。医療用のレーザーを用いて毛を生やす組織にダメージを与え、破壊します。
敏感な部位でも安全に施術が行えるため、広範囲の脱毛を検討している人にもぴったりです。
また、脱毛エステと比較して医療脱毛はより高い脱毛効果を実感でき、数回の施術で満足いく結果を得られることが多い傾向にあります。
専門の医師や看護師が施術を行うため、安心して任せられるのもメリットです。
肌への負担を減らせる
医療脱毛は肌に対する負担を減らせることもメリットです。
除毛クリームと異なり化学物質による直接の刺激がなく、また、脱毛が完了すれば自己処理はほぼ必要なくなります。
そのため肌へのダメージを抑えることができ、施術後の肌トラブルも少なくなります。
肌が敏感な人や、除毛クリームの使用で肌トラブルを経験したことがある人にとって、医療脱毛は魅力的な脱毛方法といえるでしょう。
施術後に正しいケアを行うことで、さらに肌への負担を軽減させることができます。
高い脱毛効果で自己処理の手間が少なくなる
医療脱毛はその高い脱毛効果により、自己処理の手間を大幅に削減できることもメリット。
医療脱毛で使用する脱毛機はエステ脱毛よりも高い出力を出せるため、効果的な脱毛が可能です。
何度も繰り返し使う必要がある除毛クリームと異なり、医療脱毛は数回の施術で長期間毛が生えにくくなるため、日々の面倒な自己処理から解放されるのです。
医療脱毛によって得られる自己処理の手間の削減は、忙しい現代人にとって大きなメリットといえます。
まとめ
除毛クリームはすぐにでもムダ毛の処理をしたい、チクチクする毛を避けたいなど、シーンによっては魅力的な除毛方法といえます。
しかし手軽に使える反面、肌への負担や限られた部位での使用、一時的な効果などデメリットも多いです。
肌への優しさや長期的な脱毛効果を求めるなら、医療脱毛を検討してみると良いでしょう。数回の施術を受けることで自己処理の手間を削減できるため、時間と労力を節約できます。
クレストスキンクリニックは、船橋駅から徒歩4分とアクセスしやすい場所にある医療脱毛専門クリニックです。
痛みに配慮し、多様な脱毛に対応するため脱毛機を使い分けて施術を行っています。カウンセリング料や初診・再診料はかからないため、まずは気軽にご相談ください。
記事監修
- 森口翔 M.D. Ph.D
- 慶應義塾大学医学部卒業
- 慶應義塾大学医学部大学院博士課程修了
- 医療脱毛専門クレストスキンクリニック医師