
ムダ毛処理の手間を減らしたい、自己処理による肌トラブルを防ぎたいと考えたとき、永久脱毛が気になる方は多いのではないでしょうか。
一方で、「永久脱毛とはどこまで効果があるのか」「本当に毛は生えてこないのか」「永久脱毛(永久減毛)できる方法は限られているのか」など、正確な情報が分からず不安を感じている方もいます。
実は、永久脱毛と認められている方法には明確な定義があり、すべての脱毛が永久脱毛(永久減毛)に該当するわけではありません。
この記事では、永久脱毛の正しい定義や仕組み、永久脱毛が可能な脱毛方法・できない方法の違いをはじめ、必要な回数や期間、費用の目安、メリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。
永久脱毛(永久減毛)とは

永久脱毛とは、脱毛施術を受けたあとにムダ毛の再生量が大きく減少し、その状態が長期間にわたって維持される脱毛を指します。
そのため永久脱毛という言い方は正確ではなく、永久減毛(今後一生生えてこないかは証明困難)という言い方が一般的です。
「永久」と聞くと一切毛が生えてこなくなるイメージを持たれがちですが、実際には生涯にわたって1本も生えないことを保証するものではありません。
ここでは、永久脱毛(永久減毛)の定義と仕組み、そして何年もつのかについて詳しく解説します。
永久脱毛(永久減毛)の定義と仕組み
永久脱毛(永久減毛)の定義については、海外の医療・専門機関によって明確な基準が示されています。
たとえば、FDA(アメリカ食品医薬品局) では、一定回数の脱毛施術後に再び生えてくる毛の本数が減少し、その状態が毛周期をこえて長期間維持されることを永久脱毛(永久減毛)としています。
また、AEA(米国電気脱毛協会)では、最終施術から1か月後の毛の再生率が20%以下である状態を永久脱毛の基準としています。
しかし、この場合は電気針での脱毛(ニードル脱毛)に限定されているため一般化はできません。
また、永久脱毛(永久減毛)が複数回の施術を前提としている理由は、毛周期にあります。
毛には成長期・退行期・休止期という生え変わりのサイクルがあり、体の部位にもよりますが、目に見えている毛は全体の10~20%程度に過ぎません。
医療脱毛のレーザーや電気による作用は、主に成長期の毛にしか十分な効果を発揮しないため、1回の施術ですべての毛を処理することはできません。
このため、毛周期に合わせて施術を重ねることで、徐々に再生する毛の本数が減り、長期間ムダ毛が目立たない状態へと近づいていきます。
永久脱毛(永久減毛)は何年もつ?
永久脱毛(永久減毛)が何年もつかという明確な年数の目安はありません。
その理由は、施術の条件や体質の変化によって、効果の持続に差が生じるためであることと長期的に効果を追って追跡研究することが困難であり中々公式なデータとしては残っていないことにあります。
実際に何十年とかけて追跡する研究は不可能ではないのですが、研究費などのコストに見合わず行われていないという現状があります。
例えば、照射が不十分だった毛や休止期にあった毛は、数年後に再び生えてくることがあります。
これは発毛組織が完全に破壊されず、一時的に活動を休止していたケースで、時間の経過とともに再び成長を始めるためです。
また、成長期の早い段階で脱毛を行った場合、体毛が十分に発達していない毛が、後年になって濃くなることもあります。
内服薬の影響や、加齢・更年期などによるホルモンバランスの変化によって、脱毛後でも毛が目立つようになるケースもあります。
このように、永久脱毛(永久減毛)は長期的な減毛効果が期待できる施術である一方、身体の変化に応じてメンテナンスが必要になることもあります。
永久脱毛(永久減毛)できる脱毛方法

永久脱毛(永久減毛)を目指せる脱毛方法は限られており、医療機関で行われる脱毛のみが該当します。
永久脱毛(永久減毛)とは、発毛に関わる組織へ不可逆的なダメージを与える行為であり、身体に恒久的な変化を伴うため、医療行為として位置づけられています。
現在、永久脱毛(永久減毛)が可能とされている主な方法は、医療レーザー脱毛とニードル脱毛の2種類です。
ここでは、その2種類の脱毛法について紹介します。
医療レーザー脱毛
医療レーザー脱毛は、医師または看護師が医療機関で行う脱毛方法です。
毛に含まれる黒い色素(メラニン)に反応するレーザーを照射し、熱エネルギーによって発毛組織へダメージを与えます。
レーザーは皮膚表面への影響を抑えつつ、毛に集中して反応するよう設計されているため、広い範囲を比較的短時間で施術できる点が大きな特徴です。
ワキや脚、腕など、面積の広い部位でも効率的に脱毛を進めることができます。
一方で、メラニン色素が少ない白髪や極端に色の薄い産毛には反応しにくく、効果が十分に得られない場合があります。
また、体質や部位によっては、まれに硬毛化などの反応が起こることもあるため、医師の管理下で適切な出力調整を行うことが重要です。
ニードル脱毛
ニードル脱毛は、毛穴ひとつひとつに極細の針を挿入し、電気を流して発毛組織を直接破壊する脱毛方法です。
毛の色や太さに左右されにくく、白髪や産毛、色素の濃い部位、レーザー脱毛で処理が難しかった毛にも対応できます。
また、硬毛化が起きた毛や、部分的に残った毛の仕上げとして選ばれることも少なくありません。
ただし、毛を1本ずつ処理するため施術時間が長くなりやすく、広範囲の脱毛には不向きです。
部位によっては強い痛みを伴う場合があり、費用面の負担も比較的大きくなります。
そのため、全身や広い範囲は医療レーザー脱毛で進め、細かい部分や残った毛をニードル脱毛で補うなど、両者を組み合わせて行う方法が現実的な選択肢といえるでしょう。
永久脱毛(永久減毛)できない脱毛方法

医療機関以外では永久脱毛(永久減毛)ができない、あるいは永久脱毛(永久減毛)として認められていないとされています。
永久脱毛(永久減毛)とは、毛を生み出す組織に不可逆的なダメージを与えることを指し、これは医療行為に該当します。
そのため、医療資格を持たない施設や製品では、安全面・法的観点からも永久脱毛(永久減毛)は行えません。
ここでは、代表的な永久脱毛(永久減毛)ができない脱毛方法について、それぞれの特徴と注意点を解説します。
エステ脱毛
エステや脱毛サロンで行われる脱毛は、美容目的の施術であり、永久脱毛(永久減毛)としては認められていません。
その理由は、使用できる機器の出力が医療機関よりも低く設定されており、毛根の発毛組織を破壊するレベルの照射が医療行為であるため、できないためです。
発毛組織に不可逆的な影響を与える行為は医療行為に該当するため、仮にエステで永久脱毛(永久減毛)効果が出る施術を行えば、法律に抵触してしまいます。
費用の手軽さは魅力ですが、将来的に毛を生えなくしたいのか、一時的な減毛で十分なのかを整理したうえで選択することが重要です。
家庭用脱毛器
家庭用脱毛器は、自宅でムダ毛ケアができるアイテムですが、永久脱毛(永久減毛)を目的とした機器ではありません。
主に、光を照射するタイプや、毛を物理的に抜くタイプがあります。
毛を抜く方式は、あくまで一時的に毛を除去するだけで、発毛組織には影響を与えません。
また、光を照射するタイプも、安全性を最優先に設計されているため、出力は医療用機器よりも大幅に抑えられています。
家庭用脱毛器は永久脱毛(永久減毛)ではなく、自己処理の頻度を減らすためのセルフケアとして位置づけましょう。
脱毛クリーム
脱毛クリーム(除毛クリーム)は、毛に含まれるたんぱく質を化学的に分解し、皮膚表面の毛を処理する方法です。
作用するのはあくまで皮膚の外に出ている部分のみで、毛穴の奥や発毛組織には影響を与えないため、仕組みとしてはカミソリで剃るのと同じであり、永久脱毛(永久減毛)効果は期待できません。
また、薬剤による刺激が強く、肌荒れや炎症のリスクがあるため、顔やVIOなどのデリケートな部位には使用できない製品が多い点にも注意が必要です。
除毛クリームは、脱毛が初めての方が腕や脚で仕上がりのイメージを確認する目的で使用する方法として適しています。
永久脱毛(永久減毛)ができないケースもある

永久脱毛(永久減毛)はすべての人が必ず受けられるわけではありません。
肌の状態や体調、年齢、脱毛部位などによっては、施術を見送ったり、一部制限がかかったりするケースがあります。
ここでは、永久脱毛(永久減毛)ができない、または注意が必要となる代表的なケースについて解説します。
脱毛できない部位
医療脱毛では、施術対象外となる部位が定められている場合があります。
一般的に脱毛が難しい、または不可とされやすい部位は以下のとおりです。
- 頭部(頭髪が生えている部分)
- うなじ
- 目の周辺
- 唇
- 鼻の中でも奥
- Iラインの内側
これらの部位は、レーザーが強く反応しやすい・皮膚や粘膜が非常に薄い・照射時のリスクが高いといった理由から、施術が制限されます。
ただし、うなじや鼻の入口付近など、境界部分はクリニックごとに判断が異なるため、自己判断せずカウンセリングで確認することが大切です。
肌状態
肌のコンディションは、脱毛の可否に大きく影響します。
以下のような状態では、施術を見送る、または一部のみ照射不可となる場合があります。
- 強い日焼けや色黒の肌
- 炎症を起こしているまたは出血をしているニキビや傷
- 濃いホクロ・シミ
- 剃り残しがある状態のまま
- 重度の乾燥や肌荒れ
- 色素が沈着し傷跡やタトゥーがある部位
レーザー脱毛は、毛のメラニン色素に反応する仕組みのため、色素が濃い部位や炎症がある肌では、やけどなどのリスクが高まります。
健康状態
脱毛は医療行為であるため、健康状態も重要な判断材料となります。
施術に影響する主な健康状態として以下のようなものがあります。
- 持病がある方
- 特定の薬を服用中の方
- 妊娠中・授乳中
- 予防接種を受けた直後
- 発熱や体調不良がある場合
- 生理中
特に、光やレーザーに対して過敏な反応を起こす体質の方や、血液・ホルモン・免疫に関わる疾患がある場合は、慎重な判断が必要です。
服薬中の方は、内服薬・外用薬を問わず、必ずカウンセリング時に申告しましょう。
年齢制限
永久脱毛(永久減毛)には、クリニックごとに年齢に関する制限が設けられています。
施術ができる年齢はクリニックによって異なりますが、一般的な傾向として以下が挙げられます。
- 上限年齢を設けていないクリニックが多い
- 下限はホルモンバランスを考慮して設定される
未成年の場合は、親権者の同意書の提出とカウンセリング時の同伴が必要となるケースがほとんどです。
また、ホルモンによって毛の生えるタイミングや太さなどは影響を受ける可能性はございますが、毛穴自体の数が変わるわけではありません。
永久脱毛(永久減毛)に必要な回数と期間

永久脱毛(永久減毛)は、1回の施術で完了するものではありません。
一定の回数と期間をかけて施術を重ねることで、自己処理がほとんど不要な状態へ近づけていきます。
一般的に、医療脱毛に必要な回数の目安は5〜10回程度とされています。
多くの医療脱毛プランで採用されている5回コースは、毛量が減り、日常的な自己処理が楽になったと感じる方が多い回数です。
全体的にムダ毛のないツルツルの状態を目指す場合は、8〜10回以上の施術が必要になることもあります。
ただし、必要な回数や期間は、以下のポイントによって変わります。
- 毛質や毛量
- 脱毛部位
- 肌質
特に顔や産毛の多い部位は、効果を実感するまでに回数がかかる傾向があります。
また、医療脱毛で使用するレーザーは、成長期の毛にのみ反応します。
1回の施術で脱毛できる毛には限りがあり、毛周期に合わせて施術を繰り返すことで、徐々に毛の本数を減らしていく必要があります。
毛周期は部位ごとに異なるため、全身脱毛では完了までに1年前後〜1年半程度かかるケースが一般的です。
永久脱毛(永久減毛)にかかる費用目安と施術の流れ

永久脱毛(永久減毛)を検討する際は、回数や期間だけでなく、費用と施術の進み方を事前に把握しておくことが大切です。
ここでは、全身脱毛(顔・VIO含む)を想定した費用の目安と、一般的な施術の流れを解説します。
費用目安
永久脱毛(永久減毛)の費用は、回数や使用する脱毛機、施術範囲によって異なります。
全身脱毛(顔・VIO含む)の医療脱毛では、以下がひとつの目安となります。
| 回数 | 費用目安 |
|---|---|
| 3回 | 20~30万円 |
| 5回 | 30~40万円 |
| 8回 | 40~60万円 |
この金額には、施術料が含まれていることが一般的ですが、別途、以下の料金が必要となるクリニックもあります。
- 麻酔代
- シェービング代
- 薬代
表示されている料金だけで判断せず、最終的にかかる総額を確認したうえで比較することが重要です。
施術の流れ
医療脱毛は、以下のような流れで進むのが一般的です。
- 予約:Webまたは電話でカウンセリング予約を行う
- カウンセリング:脱毛の仕組みや効果の説明、患者さんの話を聞いてプランを提案
- 医師の診察:肌質や毛質を確認し、リスクや注意点について説明
- 施術:レーザー照射による脱毛を行う。部位や範囲によって施術時間は異なる
- アフターケア:施術後の肌状態を確認し、必要に応じて保湿や外用薬の処方
施術後に肌トラブルや不安なことがある場合は、医師による診察を受けることができる点も医療脱毛の特徴です。
まとめ
永久脱毛(永久減毛)とは、発毛に関わる組織へアプローチし、長期的に毛の再生を抑えることを目的とした脱毛方法を指します。
現在、永久脱毛(永久減毛)として認められている方法は、医療レーザー脱毛とニードル脱毛の2種類のみであり、エステ脱毛や家庭用脱毛器、脱毛クリームは永久脱毛(永久減毛)には該当しません。
適切な回数と期間を守り、医師の管理下で施術を受けることが重要です。
『クレストスキンクリニック』は、永久脱毛(永久減毛)を目指せる医療脱毛器を導入し、医療従事者が施術を行います。
毛根を凝固破壊するニードル脱毛にも対応し、カウンセリングでは、医療脱毛の仕組みに関しても詳しくお話ししたうえで、患者様のお悩みに合わせたプランを提案していきます。
不安や疑問がある場合は、ぜひお気軽にカウンセリングでご相談ください。
記事監修
- 森口翔 M.D. Ph.D
- 慶應義塾大学医学部卒業
- 慶應義塾大学医学部大学院博士課程修了
- 医療脱毛専門クレストスキンクリニック医師



