いくつもある脱毛方法のなかでも、昔からおこなわれているのがニードル脱毛です。
ニードル脱毛の効果を気にされている方もいますが、毛質や肌質によっては最も効果を発揮する可能性もあります。
これから脱毛を始めようと思っている人だけでなく、すでに脱毛をしているけれど気になる部分がある人にもおすすめの方法です。
そこで、こちらではニードル脱毛に仕組みやメリット・デメリットと、ニードル脱毛が向いている人の特徴も挙げますので、ぜひ参考にしてください。
ニードル脱毛とは
ニードル脱毛とは毛穴一つ一つに電気針を挿入する方法です。
電気針の微弱な電流を流すことで、毛を作るための栄養を運ぶ毛乳頭などの発毛組織を破壊します。
処理した毛はその場で無くなり効果を実感しやすく、1本ずつ処理をしていくので、脱毛の確実性が非常に高いといわれています。
肌の色や毛の色の左右されず、細かい部分まで対応できるのがニードル脱毛の魅力です。
ニードル脱毛の効果について
ニードル脱毛は毛穴1本1本に電気針を挿入して毛根に直接電気熱を与えていく方法で、脱毛の確実性は非常に高いです。
同じように効果が高いといわれている医療レーザー脱毛との違いを理解して、どちらが良いのか考えてみましょう。
脱毛機器 | 医療レーザー脱毛 | ニードル脱毛 |
---|---|---|
脱毛効果 | 普通 | 非常に高い |
痛み | 強い | 強い |
メリット | 効果が高い
期間が短い |
効果が高い
期間が短い(個人差あり) 日焼けやタトゥーOK 硬毛化していてもOK 白髪の脱毛OK |
デメリット | 肌の負担大
日焼けNG 痛みが強い 金額が高い |
痛みが強い
施術時間が長い |
医療レーザー脱毛
医療レーザー脱毛はパワーの強い医療用のレーザーをあて、毛根にダメージを与えて脱毛していく方法です。
医療レーザー脱毛には「ダイオードレーザー」と「アレキサンドライトレーザー」の2種類あります。
「ダイオードレーザー」は色黒肌や色素沈着した肌にも対応し、産毛への効果も期待できますが、濃いムダ毛への効果は高くありません。
「アレキサンドライトレーザー」は一般的な体毛の毛根よりも深い部分までレーザーの波長が届き、濃いムダ毛への効果が高くなります。
しかし、色黒肌や色素沈着した肌への照射ができず、色の薄い産毛への効果は低いです。
毛周期にあわせて何度も照射を繰り返し効果が発揮されるため、即効性は期待できません。
ニードル脱毛の方が効果を期待できる
医療レーザー脱毛は、スピーディーに広範囲の施術ができますが、1度の施術でムダ毛を生えてこなくする効果はありません。
施術後に徐々に毛が抜けていき、回数を重ねていくことで徐々に「毛量が減ってきた」と実感できます。
一方ニードル脱毛は、施術した部分はその場で毛がなくなり、一度施術をした毛穴からは毛が生えてきません。
確実な効果を期待できるだけでなく、肌質や毛質に関係なく施術ができるのもニードル脱毛の魅力です。
ニードル脱毛の仕組み
ニードル脱毛は毛穴に電気針を挿入して、微弱な電流を流し、毛に栄養を運ぶための毛根や毛乳頭を破壊して、半永久的に毛が生えない状態にする仕組みです。
産毛などの細い毛や、医療レーザー脱毛では反応しない金髪や白髪などの色素が薄い毛、反対に太くて濃い毛にも対応しています。
肌の色も関係なく、色黒肌や色素沈着した肌にも施術できます。
毛穴1つ1つに施術をしていくので、デザイン性が高く、脱毛したい部分と毛を残したい部分を細かく指定できるのも、ニードル脱毛の特徴です。
毛を伸ばした状態で施術をするため、事前の自己処理も必要ありません。
施術後はすぐに毛のない状態になり、脱毛の効果を実感しやすい方法といえるでしょう。
ニードル脱毛には2種類ある
ニードル脱毛には医療機関でおこなう「絶縁針脱毛(医療針脱毛)」とエステでおこなう「美容電気脱毛」の2種類あります。
どちらも1本ずつの毛穴にアプローチしていく方法は同じですが、電流のパワーに違いがあり、医療機関でおこなう「絶縁針脱毛」の方がより強力です。
絶縁針
美容クリニックなどの医療機関で使われている「絶縁針」は、皮膚に触れる部分が絶縁になっていて、安全性が高く痛みや火傷のリスクが少ないのが特徴です。
肌トラブルを気にせずに施術が受けられるのは、安心できるポイントでしょう。
エステで使用している電気針よりも電流のパワーが強く、より長い脱毛効果が期待できます。
医療機関でおこなわれる施術ですが、自由診療科目となり、ステでおこなうよりも脱毛にかかる費用がやや高い傾向です。
美容電気針
主にエステサロンで使われている「美容電気針」は、先端が丸くなっている電気針を使用して脱毛をおこないます。
美容電気針には「電気分解法」や「フラッシュ法」の種類があります。
電気分解法は電気分解作用を利用した方法で、フラッシュ法は高周波の熱を発生させて毛根にダメージを与える方法です。
どちらの種類でも毛根へのダメージは大きく、高い効果が期待できます。
電気分解法の方が高い効果が期待できますが痛みが強く、広範囲の脱毛にはフラッシュ法の方が短時間で済みます。
施術方法
ニードル脱毛は専用の電気針を毛穴に挿入して、電気を流して毛根や毛乳頭にダメージを与えたり、発毛組織を破壊したりする脱毛方法です。
一度破壊された発毛組織は再生せず、新しい毛を作る能力がなくなり脱毛に効果的といわれています。
一度施術をした毛穴から毛が再生することはほぼないため、アメリカの米国電気脱毛協会でも「ニードル脱毛で永久脱毛ができる」と明記されているほど、高い効果が期待できる方法です。
医療レーザー脱毛などと違い、1本1本処理していくので時間がかかり費用も高くなってしまいがちですが、どのような肌質や毛質にも対応できます。
施術後から毛がない状態になり、脱毛の効果をすぐに実感できるのもニードル脱毛の魅力です。
毛周期が重要
施術後にはすぐに脱毛の効果を実感できるニードル脱毛ですが、時間が経つとまた毛が生えてきてしまいます。
身体の表面に出てきている毛は全体の15%~20%程度で、ニードル脱毛で処理できるのは、身体の表面に出てきている毛だけです。
そのため、1回で処理できるのは全体の15%~20%程度といえます。
時間が経つとまた毛が生えてきた気がしますが、これは施術した毛穴から毛が再生しているわけではありません。
毛は活発に成長をする「成長期」、成長が止まり退縮していく「退行期」、発毛を停止している「休止期」のサイクルがあります。
毛周期にあわせて何度も施術を重ねていき、脱毛が完了します。
ニードル脱毛のメリット
ニードル脱毛の仕組みや施術方法などをご紹介してきましたが、ニードル脱毛をするメリットをしっかり理解しましょう。
他の方法とは違ったメリットがあるので、しっかりチェックしてニードル脱毛の魅力を知ってください。
脱毛範囲の細かい調整が可能
他の脱毛方法とは異なり、ニードル脱毛は毛1本1本にアプローチするため、脱毛範囲を細かく調整できるのがメリットです。
医療レーザー脱毛は、広い範囲にレーザーを照射していく方法で、細かい部分の調整はできません。
ニードル脱毛であれば、細かく脱毛範囲を調整でき、眉毛や髭などデザイン性を重視したい部位の脱毛にも最適です。
目元に近い部分は医療レーザーが使用できないので、眉毛の脱毛ができるのはニードル脱毛のメリットといえます。
デリケートゾーンなどの毛量調整にもニードル脱毛は適しており、毛を間引いたり、ぼかしたりして毛量調整ができます。
形を整えたり毛量調整をしたりするためには、細かい調整ができるニードル脱毛が最適です。
白髪脱毛ができる
医療レーザー脱毛は、毛に含まれる、メラニン色素に反応して脱毛の効果を発揮するため、メラニン色素の少ない白髪には反応しません。
その点、ニードル脱毛は毛穴に直接針を挿入して毛の組織を破壊していくため、白髪でも脱毛できます。
年齢を重ねると髪の毛だけでなく、体毛にも白髪が出てきたり、体質によって白髪が多くなったりする方もいます。
白髪が多くても脱毛したいと思っている人は、ニードル脱毛を検討してみると良いでしょう。
白髪だけでなく、色素が薄く金髪に近い毛質の人や、産毛などの細くて目立たない毛にも対応できます。
医療レーザー脱毛では効果が出にくい毛質や毛色でも、状態を問わずに脱毛ができるのが、ニードル脱毛のメリットです。
色素沈着した肌でも施術できる
医療レーザー脱毛は、黒い色に反応してしまうため、色素沈着をしている場所や、もともと色が黒い部位には照射できません。
ほくろや乳輪周り、あざのある場所や日焼けした肌の場合、レーザー脱毛をすると火傷のリスクが高くなり、断られてしまう場合もあります。
毛穴に直接針を挿入するニードル脱毛の場合、脱毛箇所の皮膚の色は関係なく、色素が濃い場所の脱毛も可能です。
気になるほくろに生えてくる毛の処理や、乳輪周りの毛の脱毛もできます。
自己処理によって色素沈着してしまった部位の施術が可能なのもメリットです。
他の脱毛方法ではできないといわれてしまった部位も、ニードル脱毛では対応できる可能性があるので、まずは相談してみると良いでしょう。
施術直後から脱毛を実感
医療レーザー脱毛などの脱毛方法は施術をしてから毛が抜けるまでに数日かかり、すぐに脱毛の効果を実感できません。
さらに施術した箇所のすべての毛が抜けるわけではく、毛が無くなるまでに時間がかかり、脱毛が完了する前に挫折してしまう人も少なくありません。
すぐに脱毛の効果を実感したい人には、ニードル脱毛がぴったりです。
ニードル脱毛は毛1本1本に専用の電気針を刺して発毛組織を破壊して、処理した毛はその場で抜け落ち、抜けた毛穴からは新しく毛が生えてきません。
そのため、すぐにつるつるのお肌を手に入れたい場合や、夏などで肌の露出をする機会など、すぐに毛をなくしたい状況には最適な脱毛方法です。
ニードル脱毛のデメリット
他の脱毛方法と比べて、即効性やデザイン性があるなど、魅力たっぷりなニードル脱毛ですが、デメリットもあります。
メリット・デメリットの両面をしっかり把握して、ニードル脱毛が自分に合っているのか判断すると良いでしょう。
脱毛完了までに時間がかかる
ニードル脱毛の最大のデメリットは時間がかかる点です。
医療レーザー脱毛は一度に広範囲をレーザー照射できますが、ニードル脱毛は毛1本1本にアプローチしていかなくてはなりません。
人間の毛穴は全身で約500万個あるといわれ、すべての毛穴に対応するのには膨大な時間がかかります。
また、医療機関では一度に対応できる脱毛の施術時間はある程度決められているケースが多く、広範囲を脱毛する場合には範囲を分けて施術しなくてはなりません。
全身脱毛など広い範囲の脱毛を希望している場合は、何回も通わなくてはいけないのがデメリットです。
範囲が広くなればなるほど、1回の施術にかかる時間も長くなるので、スケジュール調整をしっかりしておきましょう。
毛周期の影響を受けやすい
ニードル脱毛は施術時に3mm~5mm程度に伸びた毛を、ピンセットでつまみなが電気針を毛穴に挿入するので、ある程度の毛の長さが必要です。
毛には毛周期があり成長期の毛でないと長さを保てません。
また、毛穴から出てきていない休止期の毛や、すでに成長しなくなってしまった退行期の毛は処理ができない場合があります。
一度施術をおこなったら、休止期や退行期の毛が成長期になる2~3ヶ月後に、また毛を伸ばした状態で施術に行かなくてはなりません。
毛周期にあわせて何度も施術に通わなくてはならず、さらに施術前にはムダ毛を伸ばさなくてはならず、人目が気になる人もいるでしょう。
毛周期の影響を受けやすいのが、ニードル脱毛のデメリットといえます。
料金が高い
最近は脱毛費用が低価格化しており、特にエステサロンでおこなっている光脱毛は全身でも手が出しやすい価格設定になっています。
これに対して、ニードル脱毛は専用な機器が必要になり、的確に施術をおこなうための高い技術力も必要なので、他の脱毛方法よりも料金が高い傾向です。
費用の設定方法もエステサロンやクリニックによって異なり、「1本いくら」といった値段設定の他に、施術時間によって決められている場合もあります。
その分、高い効果が期待できるため、効果と費用を比較し考えることが大切です。
気になる部位や産毛などの薄い毛まで、すべてニードル脱毛をしたいと思ったら、施術の前に総額でいくらぐらいになるのか、自分が支払える金額なのかをしっかり確認しましょう。
ニードル脱毛が向いている人とは
医療レーザー脱毛・光脱毛・ニードル脱毛など、脱毛の方法はいろいろありますが、ニードル脱毛が向いている人はどのような人でしょうか。
1本ずつ処理をしていくニードル脱毛は、
- 医療レーザー脱毛や光脱毛をしたけれど、まだ若干気になる毛が残っている人
- 地黒肌や日焼け肌で医療レーザー脱毛ができない人
- 眉毛や髭などデザイン性の高い脱毛がしたい人
- 白髪などの色素の薄い毛を脱毛したい人
に向いています。
細かいデザインが可能なことや、肌質や毛質に関係なく脱毛効果が実感できる点は、
他の脱毛方法で満足できなかった人にぴったりでしょう。
広範囲の脱毛には向いていないので、医療レーザー脱毛などをしてから、気になる部分の仕上げとしてニードル脱毛をすると、費用面や時間面でも負担が少なく済みます。
まとめ
1本1本の毛穴に直接アプローチをしていくため、高い脱毛効果が期待できるニードル脱毛は、費用や時間がかかります。
より費用や時間の負担を少なく全身脱毛をするためには、医療レーザー脱毛などと組み合わせるのがおすすめです。
広範囲を得意とする医療レーザー脱毛で広範囲の施術をおこない、残っている気になる部分や細かいデザインをニードル脱毛にすると、希望通りの仕上がりにできるでしょう。
医療レーザー脱毛は、脱毛に特化している「クレストスキンクリニック」にぜひご相談ください。
記事監修
- 森口翔 M.D. Ph.D
- 慶應義塾大学医学部卒業
- 慶應義塾大学医学部大学院博士課程修了
- 医療脱毛専門クレストスキンクリニック医師